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【装丁】BALCOLONY.(バルコロニー)

このエントリーをはてなブックマークに追加 カテゴリ:デザイナー  »2011年04月09日 更新

デザイナーINDEX

■BALCOLONY.(バルコロニー)

●メンバー:染谷洋平,内田あみか
●仕事先 :一迅社,芳文社,エンターブレイン,Flex Comix,等
●レーベル:まんがタイムKRコミックス,百合姫コミックス,BEAMCOMIX等
●雑誌デザイン:まんがタイムきららキャラット,月刊Comic REX,コミック百合姫,gateau,季刊ゼラチン
●リンク :会社サークルtwitter
●記事作成:2011/04/09

●画像下にマークが付いている作品は、
 画像の上にポインタを乗せると別画像に切り替わります。

魔法少女まどか☆マギカ

『ひだまりスケッチ』作者の蒼樹うめ先生がデザインした見るからにほのぼのしそうなキャラクターと、血にまみれたストーリーとのギャップで大変話題になったアニメ作品『魔法少女まどか☆マギカ』。このギャップが重要な本作品のロゴデザインを担当して、いかにも普遍的に魔法少女っぽいロゴを手掛けたのが今回紹介するデザイン事務所 BALCOLONY.(バルコロニー)の染谷洋平氏です。もちろん染谷氏はコミカライズの装丁も担当。こちらも中身の重さに似合わぬ華やかさでしっかり罠をはっています。

さて、染谷氏はサークル「オタクとデザイン」の運営者でもあり、「オタク的なものを背景に育ってきた人や、オタク的な作品/コンテンツだからこそ出来る/受け入れられるデザイン」を模索するデザイナーとして、現在BALCOLONY.として活動されています。

[参考:オタクとデザイン ABOUT]

ということで以下、BALCOLONY.のデザインについてまとめてみました。


バルコロニー1

というわけで、上に集めたのが背景系デザイン。
BEAMCOMIXにまんがタイムKRコミックス、百合姫コミックス等、色々な意味でオタクなレーベルのデザインを幅広く手掛けられています。そのデザインはレーベルごとにカスタマイズされていますが、レーベル間での共通項も見つかります。例えば、そのロゴデザインに見られる、淵なしのスッキリしたものが多いという傾向。ロゴをぎゅっと詰めた、淵がないと視認性に影響が出るような場合意外では、淵なしロゴを好んでデザインされているようです。このような淵なしの、プニっとした、またはサラサラっとしたロゴがほどほどの大きさで配置されていたら、それだけでこちらのデザインである可能性は高くなります。同じオタク系デザインの宮村和生氏の担当作品と比較するとわかりやすいかもしれません。さらには、作者名の入れ方などにもそれぞれ傾向があり(染谷氏:デザインになじませる 宮村氏:はっきり)注目してみるとより区別がつきやすくなります。


続いて白系。

バルコロニー2

全体的なお仕事の量に対して、白カバー系は少なめ。また、背景に小さく模様が散りばめてあったりして、
純粋な白カバーはもっと少なくなります。



バルコロニー3

抽象背景系。


バルコロニー4

色々あります。


ここからは個別に作品をピックアップ。
鳥取砂丘『境界線上のリンボ』。

境界線上のリンボ


さまざまな「人」が行き交うファンタジーな街の喧騒を、
カバーの表・裏に印象的な構図で閉じ込めたデザインです。
作品の雰囲気を正しく伝えると同時に、
4コマ漫画の小さいコマに、美しい街のイメージを補間します。
ロゴも控えめでカバーの質感もよく、大変本が上品に仕上がっています。


TOBI『屋上姫』。

屋上姫1

屋上に佇むのその姿と高嶺の花的その存在から「屋上姫」と呼ばれる女生徒会長と、
彼女に一目ぼれした新入生との物語…
とくれば、1巻は鉄板の青空背景になるわけですが、
ヒロインを鉄柵にかけさせて、自然と見上げた先に存在するという雰囲気出した青空の使い方が秀逸です。
また、(赤色の混じらない)青空、鉄柵、銀髪ヒロイン+白黒の制服と、
色合い的にかなり抑えられたイラストに、ピンクのすっきりしたロゴが絶妙に華を添えています。

ここで表紙をめくります。

屋上姫2

するとすぐに美しいイメージの描かれた中表紙が目に飛び込んでくるわけですが、
この中表紙が、袖まで含んだ上である種の1枚絵としてでも美しいのです。

そして目次、本編。
流れるように始まります。


Tiv『ぼくラはミンナ生きテイル!』

ぼくラはミンナ生きテイル!

幻想的な夕暮れ(または朝焼け)の背景をバックに二人の少女。
地面がない構図ながら、しっかりと大地の存在を感じられる安定感ある構図。
作者名の、主人公の口から出ているように見える置き方が面白いです。

表紙裏はカラフルな肉キュウがペタペタされた白背景。
そこにあらすじとディフォルメキャラが載っています。
あらすじを載せずにイラストを大きくして欲しい、なんて思う表紙裏もありますが、
ある程度以上調和すると、絶対載せたほうがいいと思えるので不思議です。
文字が美しいんですね。

ぼくラはミンナ生きテイル!袖

袖にも肉キュウをペタペタ。既刊紹介のところにもペタペタされています。
こういう細かさが地味に本の質を底上げします。


霜月絹鯊『となりの柏木さん』。

となりの柏木さん

クラスのオタク嫌いな美少女が、実はお絵描きSNSでお気に入りの絵師さんだった…という作品。
白地に青い線で描かれたペイントソフトの作業ウィンドウ風のすっきりとした背景が、
アニメ塗りなヒロインをオシャレに引き立たせています。ロゴの「の」の字も、ドット絵風です。
表紙裏にはあらすじ。そして、作品におけるキャラの状況を端的に表した、
構図も裏表紙用に特化したイラストが収まりよく添えられています。

となりの柏木さん袖

袖もシンプルながら洗練されています。
何と言うか「つまらない定型感」がなく、カバーと本体を主張せずに
ごく自然に繋いでいるのが気に止めてみるとわかります。



珠月まや『ユリポップ』。

ユリポップ

教室の風景を挟み込む、ポップでカラフルな特大ロゴが目を引きます。
表紙を飾る登場人物たち一人一人には、名前と身体データが細かく記入されていて、
これが見た目にも面白さを与えています。


マシュー正木『ヒメ・コイ』。

ヒメ・コイ


草が生い茂る屋外背景をバックに、頭身が低くプニッっとしたキャラクター達が所狭しと飛び跳ねる賑やかなカバー。ヒロインがロゴにしがみつく構図から、作品のコミカルな雰囲気がよく出ています。イラストはカバー全体を使った1枚絵になっていて、表紙裏を見るとキャラはトランポリンを使って飛び跳ねていたということが判明します。

ヒメ・コイ袖

こちらはカバー袖。作者データや近影などが載っていることもあるカバー袖ですが、本作品では作品内のキャラに混じってさりげなく載せてあります。また、もう片方の袖には何やら文字が飛び跳ねていますが、これらは読んでみると同レーベルの作品紹介であることがわかります。表紙裏の出版社名やレーベル名も飛び跳ねていたりして、必要情報を盛り込みながらもかなりフリーダムに仕上げられています。


ラストは宮田 紘次『ききみみ図鑑』。

ききみみ図鑑

音楽の連作短編を飾る、教室のギター少女。
何気ない教室の一角が、目の覚める景色へと変貌します。
染谷氏の、このような空間の切り取り方は非常に魅力的です。

ききみみ図鑑2-1
  

  表紙をめくると、窓の奥で表紙の少女奥でギターを弾く銀色の中表紙がお出迎え。
  少女の姿は中表紙からだと薄っすら見えていますが、
  これは中表紙に薄紙が使われ、次のページの絵が写りこんでいるのでした。


ききみみ3

    目次。

ききみみ4

      1話開始前。

ききみみ5

       2話終了後。

ききみみ6

          3話開始前。各話の終了後のページにはキャライラスト、
          次の話のタイトルページには、そのキャライラストと繋がった
          話に関わりのあるアイテムイラスト。
          音楽がテーマとなっていること以外に共通項のない各エピソードが、
          装丁によって緩く繋がっていきます。

ききみみ7

            奥付。

ききみみ8
               
                                 全てのページが作品です。           



以上、BALCOLONY.の装丁でした。

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2011年05月08日 / #【編集

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