AX

 ―INFO―

  • スポンサードリンク

【装丁】5GAS宮村和生

このエントリーをはてなブックマークに追加 カテゴリ:デザイナー  »2010年10月10日 更新

デザイナーINDEX

■5GAS

●メンバー:宮村和生
●仕事先 :茜新社,芳文社,徳間書店,等
●レーベル:まんがタイムKRコミックス,リュウコミックス,等
●主な装丁:けいおん!,石黒正数作品
●雑誌デザイン:コミックLO
●リンク :公式サイトブログ
●記事作成:2010/10/10


けいおん!

とある女子高軽音部のゆるふわな日常を描いた4コマ漫画、『けいおん!』。京都アニメーションによってアニメ化され、アニメで爆発した人気が良い具合に漫画にフィードバックされた本作を、そのアニメが始まる前からかっこいいデザインに仕上げていたのがデザイナー、5GAS 宮村和生氏です。その経歴は、専門学校のグラフィックデザイン科⇒カプコン(ゲーム会社)⇒イラストレーター兼デザイナー(独立)と変遷して、現在はデザイン活動に集中しておられるようです。ということで以下、宮村氏のデザインについてまとめてみました。

まずは『けいおん』に話を戻すと、そのカバーデザインは、同系の色で装飾された単一カラーを背景に、メインキャラクタ一人が担当の楽器を持ってポージングというというのが基本。背景色とのコントラストで、キャラがびしっと引き締まっています。メインキャラクターは5人、それに対して単行本は4巻で完結、ということで一人表紙を飾れないという問題がありましたが、そこは掲載雑誌が付録として掛け替えカバーを出すことで無事全員のカバーができました。ちなみに本作品にはアニメイトやゲーマーズといった書店ごとのオリジナル掛け替えカバーが存在しますが、雑誌付録のカバーには書店独自のカバーと違い宮村氏がクレジットされているだけあって、袖の処理など細かいところで既刊のものと統一の取れた一味違う仕上がりになっているところがポイントです。


次は、『けいおん』つながりで、そのレーベルであり宮村氏のデザインを多数確認しているまんがタイムKRコミックスからそのお仕事ぶりを紹介します。

宮村和生1

宮村氏といえば、成年誌『コミックLO』の成人向けらしからぬ洗練されたデザインでまず名前が出る方のようです。そんなわけで、少女を美しく飾るのにめっぽう強い印象で、上に挙げているようにまんがタイムきらら系の作品についてもその才能を遺憾なく発揮されているようです。
他の出版社レーベルにも通じる共通的な傾向を考えてみると、キャラの大きさは、大きな瞳の目力が強調される、ひざ上からキャラがまるまる表紙に収める程度のデザインが多い印象でした。背景は、加工の入った基本カラー統一系(上の作品郡1段目)、風景系(2段目)、白+ちょとした装飾系(3段目)、白装丁(4段目)で大体分類。ロゴは画面を占領しすぎず場所を取らなすぎずの中タイプが多く、すっきり目なアニメ作品のロゴのようなデザインがされていて、ロゴというより文字といった大人しめのタイトルの場合も、なんらかの1ポイントが入っていることが多く感じます。漠然とした話ではありますが、これら特徴を含んだ上で、本が「製品」としてシャープにまとまっているというのが宮村氏への個人的な印象です。


宮村和生2

上の作品は、徳間書店のリュウコミックスを集めたもの。石黒正数作品を始め、こちらでもヒロイン中心の作品に携わっていることが多いかも。


宮村和生3

他にも、多数の出版社でそのお仕事を確認。
その引き出しは広く、思いもよらぬところで見つけて驚き、そして納得したりします。


ここからは個別に作品をピックアップ。
森山大輔『クロノクルセイド』。

クロノクルセイド

長らく絶版となっていた角川書店の同作品を、少年画報社がヤングキングコミックスとして刊行した新装版。白バックの1キャラ配置型デザインで、そのロゴはつるっと浮き上がっています。キャラクターの色彩と、白との絶妙なマッチング。くっきりと強調される、躍動感溢れるキャライラスト。元々白装丁は好きですが、この作品のそれは特に秀でていると感じます。
ちなみに角川書店版のデザインはアーテンが手掛けており、そちらは幻想的な色付けをされた背景ありタイプのカバーデザインになっています。大判コミックサイズ(A5)に合わせ、漫画の1シーンのように鮮やかに仕上げられた角川版と、一般の青年コミックサイズ(B5)に合わせ白装丁でシャープに決めた少年画報社版。お仕事の違い、デザイナーの違いが面白いところです。


いけ『ねこむすめ道草日記』。

ねこむすめ道草日記

まったり妖怪漫画ということで、イラストのかわいらしさを強調するアニメっぽい着色。それと同時にやさしい鮮やかさで仕上げられた、ノスタルジーを喚起するカバーデザイン。表裏繋がった続き絵は、実は裏の方がキャラ多く賑わっていたりして、カバーを広げてみるとまた印象が変わります。


樋口彰彦『あしたのファミリア』。

あしたのファミリア

月刊少年ライバルの作品。こちらはモロにアニメです。基本カラーの統一された、グラデーションのかかったデジタルな背景と、裏表1枚絵になっていて、表紙だけ見てみるとトリッキーな見え方のする独特な抜き取られ方をしたキャラのイラスト。大人しめながら、作品の中身にあわせたイラストの入ったロゴ。控えめに舞う紙ふぶきとキラっとした光が、ささやかにアクセントをつけています。
少年誌作品のものとは思えないほどの洗練具合。けれども同時に王道少年作品の貫禄、的な雰囲気さえ漂わせて、中身を読む前からアニメ化決定、という予感までさせる出来栄え。作品が盛り上がった時の相乗効果が非常に高そうなデザインと思えます。
また背表紙には、それ用に描き起こされた表紙を飾るキャラクターのドット絵を配置。本棚に入っても目を引く1ポイントが素敵です。


たかみち『ゆるゆる』。

ゆるゆる

『コミックLO』の表紙イラストを手がけるたかみち氏の漫画ということで、
そのデザインはもちろん、宮村氏が担当。オールカラーで色々と本気です。



という感じに紹介した5GAS 宮村和生氏のデザイン。
その名印は、下のようなガスマスクのマークです。

5GAS.jpg

これは『ねこむすめ道草日記』1巻のもの。

かっこいい装丁に宮村氏の気配を感じたら、
カバーの袖の下辺りにガスマスクが潜んでいるか、要チェックです。


関連記事


スポンサードリンク HR.jpg HR.jpg

2010年10月10日 | デザイナー | コメント 0件 | トラックバック 0件 | TOP

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ見せる

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)