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【装丁】葛西恵

このエントリーをはてなブックマークに追加 カテゴリ:デザイナー  »2010年08月01日 更新

■葛西恵

●名前  :葛西恵 (Kasai Kei)
●仕事先 :小学館、講談社,等
●レーベル:IKKI,シリウス,モーニング,等
●主な装丁:チーズスイートホーム、岩岡ヒサエ作品
●リンク :公式サイト

kasaikei.jpg

1巻表紙の、子猫の泣き出しそうな表情が庇護欲を刺激して、猫好きを一本釣りしてしまうkと間違いなしの癒し系人気猫漫画、『チーズスイートホーム』。アニメ化もされた本作品のデザインを担当するのが、フリーのグラフィック・デザイナー葛西恵氏その人。多摩美術大学卒業、イギリス留学、サルブルネイ・松本弦人氏への師事という経歴を経て、現在フリーで主に書籍や雑誌などのデザイン活動を行っておられるようです。当然猫派。飼い猫の写真が1冊の本になってしまうほどの筋金入りの猫の人で、上記画像のように『チーズスイートホーム』をはじめ複数の猫漫画デザインを担当、どれも可愛い仕上がりでうっとりします(鳥もまじっていますが)。


kasaikei2.jpg

もちろん作品の内容によりますが、その装丁は、基本ポップ、または爽やかな印象。
また、表紙の文字情報が少なめでシンプルという傾向もあります。
(例えば作者名の英字表記を挿入する作品が少なかったり)
また、かなり感覚的な話になってしまいますが、何となく感じているのが
装丁の仕上がりの「やわらかさ」。単純な「女性的」、
とはまた少し違った細やかな仕上がりというか、言葉にしにくい部分ではありますが、
勘違いでなければ葛西氏デザインの作品を複数手に取っていただければ
伝わるかもしれません。


kasaikei3.jpg

和風デザインもお手の物。


ここからは個別に作品をピックアップ。
まずは尾玉なみえ『マコちゃんのリップクリーム』。

マコちゃんのリップクリーム

コアな人気を持ちながら、ジャンプ時代から
毎回打ち切りの恐怖漂うなみえ氏のシリウス進出作品。
その装丁は、ポップなフリーダム進行に決まったようです。
後何冊見れるでしょうか。葛西恵がんばれ!尾玉なみえ超がんばれ!!


次は岩岡ヒサエ作品。

岩岡ヒサエ

現在、岩岡ヒサエ作品では小学館のIKKIで発表された『花ボーロ』『しろいくも』『土星マンション』、また『花ボーロ』のスピンオフ『オトノハコ』(講談社)でその装丁を担当。『しろいくも』以外はすべてカバーを全面に使った1枚絵タイプで、元絵に手が込んでいます。特に『土星マンション』は、例えば上に載せた4巻でガラスに写りこんだキャラを表紙に逆さまになるように配置するなど、毎回凝った構図を採用していて、開きがいある仕上がりになっています。2巻の狭い路地を上に見上げるレイアウトは特に面白くできているので、こちらも開いて確認してほしいところ。
また、カバーの表面加工も作品毎に違います。

表面加工

左が『土星マンション』。四角と線の凹凸が表面に独特の雰囲気と手触りを生みます。
真ん中が『しろいくも』。丸と楕円のドットの凹みが細かい陰影となって表面に現れます。
右は『花ボーロ』。でこぼこしています。スピンオフの『オトノハコ』もこれと統一されています。


ライドバック

カサハラテツロー『ライドバック』、全10巻。
これも表裏+背表紙の1枚絵タイプ。各巻の展開に対応した
カサハラ氏の力の入ったイラストが、シンプルなロゴ配置で
すっきりとカバーとして整えられています。


黒博物館スプリンガルド

藤田和日郎『黒博物館スプリンガルド』。
クラシカルな洋書を模したデザイン。
藤田氏のイラストを小さめに、同時に目立つ色合いで真ん中の枠内に配置。
文字や装飾に箔押し(金ピカの飾り)を使用や、カバーの端が経年劣化したような模様、
カバーの質感を通常のコミックのものと変える凹凸加工など
、随所に洋書っぽさを演出する工夫が盛り込まれています。
ちなみにその凹凸加工は、先に挙げた『しろいくも』のものと同じもの。
使いどころでその効果は多種多様ということが実感できます。


前夜祭

小田扉『前夜祭』。
前夜祭、つまり夜をモチーフに、その色合いはシックにまとまっていますが、
光をぼやっと反射する感じの艶のある表面加工と、等間隔で入った横線のくぼみがあることで
「ちょっとちがう感」のあるこれまた面白い質感のカバーに仕上がっています。
ちなみに題字は漫画家・こうの史代氏デザイン。豪華な題字です。


シャンハイチャーリー

ビブオ『シャンハイチャーリー』。
作中第1話のキーワード「虹」をモチーフに、
作品のカオスとハイテンションを伝える鮮やかなデザイン。
これもまた、先に挙げた作品カバーの表面加工と違った独特な仕上がりになっています。

とまあ最後の方はカバー加工などを主に言及して終わりましたが、
葛西氏のデザインは、目次や奥付、各話のつなぎページなど、細かいところが
静かに素敵に行き届いている感もあるので、そういうところもチェックしてみる
とまた面白いかもしれません。


[参考]
ガールズグラフ

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2010年08月01日 | デザイナー | コメント 0件 | トラックバック 0件 | TOP

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